土壌水分計の自作 その1 導入編

はじめに

以前、のらぼう菜に敷き藁をしたのはよかったのですが、土の表面が隠れてしまい、土の表面が乾燥しているかどうかわからなくなりました。そのため水やりのタイミングも敷き藁を除かないとわからなくなってしまいました。

 

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水やりのタイミングを教えてくれる装置を自作できないかと模索した結果、土壌水分計というものに行き当たりました。

土壌水分計とは

土の中の水分量を測る装置です。

土の中の水分量は、表面であれば見たり触ったりすることでわかりますが、土の中はわかりません。

しかし土壌水分計は土の中の水分状態がわかるので、定量的に水やりを管理できます。

土壌水分計の測定方法

大きく分けて土の誘電率と抵抗値を測定して水分量を推測する方法があります。

土の誘電率を測る方法としてはFDR法・TDT法・TDR法があります。土壌は土粒子と空気と水で構成されます。土粒子、空気、水の誘電率はそれぞれ3~8、1、80で、水の誘電率が他に比べて大きいため、土壌の誘電率を測定すれば土壌の水分量を知ることができます。

 

抵抗値を測定する方法としては土壌抵抗率法があります。土に電気を流すと土の抵抗がわかることを用いた手法です。

 

FDR(Frequency Domain Reflectometry)法

土は抵抗とコンデンサという電気的役割を持っていますが、コンデンサの役割に着目したのがこの手法です。

具体的には発振回路の周波数を測ることによってセンサー周りの土壌の誘電率を測定します。発振回路とは持続した交流を作る電気回路のことで、その名の通り共振周波数で発振する回路です。電気回路内のコンデンサ容量が変わると共振周波数が変わります。この原理を利用して土壌の誘電率を測定する方法です。

TDT(Time Domain Transmission) 法/ TDR(Time Domain Reflectometry)法

電極に流した電流の伝播速度を測定することによってセンサー周りの土壌の誘電率を測定します。

土壌抵抗率法

 棒状の電極間の抵抗を測ることで土壌の水分量を測定します。

その他

中性子水分計法・ガルバニ電池等もあるようです。詳しくは調べてください。

上記も含めて参考にしたページはこちらです。

土壌抵抗率法の利用と失敗

土壌抵抗率測定が簡単そうなので、まず土壌の代わりに水の抵抗値を測定しようと思いました。

用意したもの

・牛乳パック

・水

・テスター(直流)

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実験手順

 1. 牛乳パックに水を入れる。

 2. 牛乳パックにテスターのプローブを漬ける。

 3. 抵抗を測定する。

実験結果と考察

 測定時間がたつほど抵抗値が上がり、収束しなかったので途中で測定するのを中断しました。

調べてみると、陰極に陽イオン、陽極に陰イオンがたまり、電気分解が起きたようです。

そのため、交流で測定する必要がありそうです。

濡れた土でも試してみましたが、値が安定しませんでした。

プローブの差し具合等にも原因があるのかもしれません。

次回はコンデンサの容量を測定できるか確認しようと思います。

 

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